治療家としての20年間で学んだこと⑤

昼間は整骨院で働き、夜に柔道整復師の学校に通うという生活が始まりました。柔道整復師は国家資格なので、国の定めたカリキュラムに沿った勉強内容でした。学校では基礎医学(解剖学・生理学など)の総復習が行え、また、初めて学んだ「柔道整復学」は学科も実技も大変興味があり、かつとても勉強になりました。学校に通った3年間で今まで自分に足りなかった知識・技術をたくさん身に付けることができました。

 

3年間で学校を卒業し、柔道整復師の国家試験にも無事合格し免許を取得した後は、別の整骨院で1年間だけ勤務し、その後さらに経験を積むため都内の他の整骨院に5年間勤めました。

 

特にこの5年間勤務した整骨院では、骨折や捻挫などの外傷の患者も時々来院され、また最新式の「超音波画像観察装置」を導入されていたため、柔道整復師として大変貴重な経験を積むことができました。超音波画像観察装置とは、骨折はもちろん、レントゲンでは映らない筋肉や靭帯の損傷具合や炎症具合なども画像で見ることができる装置です。その整骨院では急性の症状(ケガなど)の患者も慢性の症状(健康保険外)の患者も、あらゆる患者さんが来院されていたので、柔道整復以外でもとても勉強になりました。

また、ここで働いている時にはそれまで以上にさまざまなセミナーや勉強会に参加し、さらに知識と技術を磨きました。雇われの身なので学んだ技術を全て使うことはできませんでしたが、キネシオテーピングはある程度使うことができました。そこであらゆる患者さんにキネシオテーピングを施術し、臨床経験を「キネシオテーピング学術臨床大会」で発表させてもらいました。

 

そしてこの仕事を始めるきっかけなった「少林寺拳法」も復帰し、何とか「正拳士四段」を取得することができました。

 ~12回連載・⑥に続く~